③成績を劇的に上げる現実的な方法とは?
成績を劇的に上げる現実的な方法とは?
現代は、あまりに情報が氾濫して、何が正しくて何が正しくないかわからなくなってしまっています。学校の先生さえも、その情報に振り回されて、むやみやたらと生徒に問題集を大量に与えたり、解説もしないのに、宿題を大量にただ与えたりしてしまっている例が少なくないようです。
さらに、通信添削の申込みをすれば、大量のカラフルな教材が毎月届けられ、あまりにも教材が多くなってしまって、かえって、何をどうやればいいのかわからなくなってしまう。
そんな状況の中、これから示す「成績が劇的にアップする方法」は、私が開発した方法でもなく、だれかエライ研究者がいて、その人が見出したものでもなく、一部の難関大学に多数輩出している中高一貫校などで、当然のこととして実行されていることなのです。
でも、それらの情報は、きわめて少数の人にしか知られていません。
残念なことに、地方にお住まいの方は、首都圏の難関私立中高一貫高校出身者の親戚や友人が、身近にいない場合が多い。
だから、そのようなトップの高校で、本当に実際、何が行われているのか、さっぱり分からないわけです。
その方法とは、ズバリ、
自分にとって、標準的あるいは、やや易しいレベルの問題集をスミからスミまで完璧にやる。
それだけです。
もっと具体的に言うと、予備校で授業を受けている場合は、予備校のテキストの復習を完璧にするだけ。信じられないかもしれませんが、それだけなのです。
それなのに、なぜ、それをほとんどの人が実行していないのでしょうか。
それは「不安」だからです。
「こんなに少なくていいのだろうか」
「こんなに簡単な問題ばかりでいいのだろうか」
とはいえ、一冊の問題集や参考書を「ほぼ完璧に」こなすことは、それほど容易なことではありません。
隅から隅まで、しっかりと理解した上で覚えるというのは、意外に時間と労力がかかることなのです。
その理由は、一般の書店で販売されている参考書、問題集の解説は、意外に不親切で分かりづらく、いくら標準的な問題集であっても、自分ひとりでやるのは限界があるということでしょう。
じっさい、センター試験の過去の問題集は、書店へ行けば実にさまざまなものが売られています。
それでも、いざ解こうと思えば、解答を見ても、良く分からないものが少なくなく、少なくとも、自分ひとりで、深く理解したり、ほぼ完璧にマスターしたりするには限界があるのです。
一般の書店で売られている問題集の解答解説集では、いろんな先生がさまざまな方法で解いた解法で解説しているため、全体として解答方法が一貫していない場合も多い。
また、学校の先生が独自に作成したプリントの解答解説は、思いつきで解いていて、解き方に一貫性がない場合も少なくない、というのも理由の一つです。
小学校、中学校の授業内容であれば、解き方が一貫していないのは、それほど、重要な問題にはならないのですが、大学受験勉強となると、全体として一貫していないのは致命的です。
一方、解説が詳しい参考書を買えばいいかというと、それはそれで問題があるのです。
詳しい解説のついた問題集を買ってくると、今度は説明が多すぎて、どこがポイントなのか良く分からなくなってしまうわけです。情報が多すぎるのです。
ですから、一番の理想は、自分が受講している学習塾や予備校のテキストを徹底的に復習することです。
学習塾や予備校のテキストは、授業を受けることを前提として作成されています。
実際にそれにそった授業を受け、理解し、それでもわからない箇所は、授業を担当している先生に聞けば、少なくとも、授業で使用しているテキストの問題に関しては、丁寧にわかるまで教えてくれることでしょう。
その後、そのテキストを徹底的に繰り返す。
これが最も力がつく方法です。
しかし、多くの生徒は、一通りなんとなくテキストをやり終えたら、次の新しいテキストをやりたがります。
ある程度理解したつもりになって、先に進む。
この考えは、将来、仕事をする上では、むしろ望ましいともいえるでしょう。
しかし、「試験で高得点を取る」という目的の元では、「ある程度理解して次に進む」ことは有効ではありません。
「ほぼ完璧に理解し、数回繰り返してすばやく解けるように十分に復習してから次に進む」ことが大切だからです。
これらのことを、私は、普段の授業の中で、つねに、具体例を挙げながら生徒に伝えています。
納得した人から、実行していきます。
そして、実行した人は、確実に成績が大幅に上がります。
目の前で、そういう人を見ると、それに影響されて、実行する人がさらに多くなります。単に成績が上がるのではなく、大幅に上がるのです。
実際、学年の順位がトップあるいは、それに近い生徒は、すでにこのことを実行している場合が多い。
とはいえ、書店で買ってきた問題集の解答解説集を見て一人で完璧に近いほど理解するのは、非常に困難です。
しかし、そういった問題集でも、学校などで特定の先生につきっきりですみずみまでみてもらったり、家庭教師に一問一問チェックしながらみてもらったりすることができる環境にある場合、十分な効果を出すことができるはずです。
また、学習塾に通うことができる人は、授業を受けた後、学習塾のテキストをひたすら繰り返し復習することが望ましいでしょう。
学習塾専用のテキストは、一般の書店で発売されている問題集や、通信添削の教材よりも、はるかに優れています。
それは、学習塾には、直接、多くの生徒を指導している経験に基づくノウハウが蓄積されていて、テキストに上手に反映されており、常に、テキスト内容が更新されているからです。
ただ、学習塾によっては、過剰に多くのテキストを生徒に与えて、一冊のテキストを十分にこなさないまま、次のテキストにどんどん進んでしまうところもあります。
特に、個別ではなく、集団形態の塾では、生徒がこなしきれないほどの「予習」が与えられ、十分な解説も与えられないまま、また、次の宿題が出されてしまいます。
こういった学習塾に通ってしまうと、教材がどんどんたまっていって、中途半端になってしまう恐れがあります。
こういったところに通ってしまえば、成績が上がるどころか、逆に、下がってしまうこともあります。学習塾の過剰な予習のせいで、学校の勉強の復習もほとんどできなくなって、学校の成績も下がってしまうからです。
受験生の中には、これまであまり勉強していなかったという理由などで、「丁寧に」復習しようとすると、時間がかかりすぎてしまうことがあるという人がいるかもしれません。
ただ、時間がかかって、テキストが全部終わらない状況であっても、復習は丁寧にすべきです。それでも、その方がその人にとって、テストでベストの点数が取れるのです。
もし、テスト前などで、どうしても、全範囲の学習が量的にできないことが明らかな場合、どの箇所を優先的にやればいいか、優先順位をつけて学習を進めると良いでしょう。
学習塾に通っていたり、家庭教師をつけたりしている場合には、その先生に、優先順位を決めてもらうのも一つの方法です。
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